重力ランニングとは何か?

重力ランニングの真髄を一言で語ることはできません。しかし、無理に一言で説明するのであれば、次のようになります。

重心に作用する重力を推進力とし
筋力により重心の高さを回復するランニング

従来のランニングメソッドとの対比

従来のランニングに慣れ親しんだ人には、意味がわからないかも知れません。それほどに、従来のランニングとは根本から考えを異にするものです。ランニングに関する主要な項目を表で比較してみました。まるで逆のことを主張している項目がいくつもあります。

短距離、長距離にかかわらず、ランニングに真剣に向き合ってきた人ほど、常識を否定する内容になっていると思います。しかし、いくつかの原則から物理的な考察を積み上げて得た結論です。そして、私自身はその正しさを身体で実感しています。

項目重力ランニング従来のランニング
推進(加速)する方法重心に作用する重力の向きを水平方向に変換する。全身の筋力を使って身体を前方に押す。
筋力の働き重心の位置エネルギーを回復させる。身体を推進させる。
ストライド速度にしたがって大きくなる。筋力を鍛えて大きくする。
ピッチ速度にしたがって増加する。筋力を鍛えて増加させる。
接地時間できるだけ長くする。できるだけ短くする。
接地の役割軽く長く着き、重心を水平方向に加速させる。強く短く着き、強い地面反力を得て跳躍する。
滞空減速を避けるため、できるだけ短い方が良い。ストライドを大きくすれば当然に長くなるもの。
腰の位置速くなるほど下げる。速くても高く保つ。

もちろん、両者はランニングである以上、共通点もあります。

  • 2本の脚を交互に接地する。
  • 速く走るためには、筋力を高める必要がある。
  • 着地点は重心の真下か後ろとする。その結果、フォアフット着地となる。

したがって、走動作の見た目は、それほど変わらないように見えますが、根底にある原理、そして、それを元に導かれる速く走るためのランニングメソッドは大きく異なるのです。

重力ランニングのすゝめ

ぜひ、重力ランニングの世界を覗いてみてください。ランニングにまつわる固定概念を打破するだけでも、あなたのランニングは一つ高い次元へと進化することでしょう。

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