第73回勝田全国マラソン
記録
フル 3時間10分52秒(グロス)、3時間7分24秒(ネット)
日時と天候
2026年1月25日(日) 10時30分スタート
気温 6℃ 天気 晴れ
プラン
いよいよ明日は勝田全国マラソンです。初めてフルマラソンを走ります。加えて明日は典型的な冬型の気圧配置となり、風が強く気温が低いと予想されています。この状況下で、事前にプランを文章としてまとめておきます。
まず、自分の走力は最良のコンディションでようやく3時間に届くかどうかというレベルだと認識しています。つまり、強風の中でのサブスリーは現実的ではありません。ここまでの体調管理には全く問題がありませんでした。
そこで、現実的な目標を3時間10分と設定します。平均ペースは1キロ4分30秒です。予行では4分21秒で30kmまで走れたので、十分に達成可能だと考えています。
スタートブロックはEに割り当てられてしまったため、序盤は酷い混雑に巻き込まれるでしょう。最初の5kmはウォーミングアップと位置付け、平均4分45秒で進みます。すると75秒の負債を抱える計算になります。
それ以降は時計が4分25秒を指すように走っていきます。
↑これが前日に書いたプランです。では、実際にはどうなったのか見ていきましょう。
会場での動き
とにかく初のフルマラソンであり、勝田マラソンの会場に行くのも初めてです。初めての大会では現地での動き方がわからないことが不利になります。いろいろ検討した結果、自動車で送ってもらうことにしました。会場付近まで車で行き、そこからは私一人が徒歩で移動しました。つまり、会場には私だけが向かう形です。荷物預かりも初めて利用しました。
スタート30分前に荷物を締め、荷物預かりの列に並びました。考えることは皆同じで、その時間帯は多くのランナーが並びます。しかし列は滞ることなく流れ、10分ほどで預けることができました。屋外には大きな棚が並べられ、ゼッケン末尾の番号に従って0〜9の10列に振り分けられる仕組みです。ウェーブスタートを採用していないため、フルマラソンの全ランナーが10時30分のスタートに向けて一斉に動きますが、それを捌き切る体制が整っていました。
その後、スタート前の最後の準備としてトイレに向かいました。これも皆が同じように動くため混雑しますが、仮設トイレが十分に用意されており、10分ほど並んだだけで済みました。また、スタート列の横に給水コーナーがあるのも素晴らしい点です。荷物を預けた後はドリンクが手元にないため、最後の給水をありがたく済ませました。
この時点で実際には10時30分を過ぎていましたが、自分のブロックはEなので全く問題ありませんでした。
レース
スタート直後は混雑していましたが、想定していたため慌てることはありませんでした。少しずつ前方のランナーを追い抜いていきます。最初の5kmは勝田駅前のメインストリートを走りますが、ここはウォーミングアップと位置付けていました。この区間は追い風で、予定より速いペースになりました。プランでは1km4分45秒と言っておきながら、最初の1km以外は4分20秒前後で走ってしまいました。しかし、頑張っているつもりはなく、身体の感覚に従った結果なので問題なかったと思います。この区間は帰りにも通るため、ゴール前の5kmは向かい風になることがわかっていました。
補給食としてエナジージェルを5本持参し、およそ7kmごとに摂取する計画でした。
約7km地点で国道245号線に入り北へ向かいます。この約8kmはまともに向かい風を受ける区間で、天気予報通りでした。多くのランナーは風を避けるため車道右側に寄って走っていました。左前方から風が吹いているため、前のランナーの右後ろにつくのが効率的だからです。それまで周囲に合わせて走っていたのが窮屈に感じたため、私はあえて左側を一人で走りました。まだ力が残っていたため、この区間も1km4分15秒前後で通過しました。前日には無理だと宣言したはずなのに、サブスリーの可能性を捨てきれず、つい頑張ってしまったのです。
左折して東海駅へ向かう区間には多くの私設エイドがありました。風は依然として向かい風です。前のランナーとの位置関係を気にしながら走っていると、突然エイドが現れるような感覚でした。私設エイドには水、スポーツドリンク、チョコレート、バナナ、どらやき、おにぎり、ヤクルト、コーヒー、瓶入り牛乳など多彩なものが並んでいました。私はエナジージェルだけで最後まで脚が持つと考えていたため、積極的に食べることはせず、どらやき(4分の1)とヤクルト(45ml)だけを取りました。
常磐線に沿って南下する区間では完全な追い風ではないものの、向かい風でもなく、ようやく風を気にせず走れるようになりました。中間地点で時計を見ると1時間32分。わずかに脚の疲れを感じ始めていましたが、追い風区間があるため、まだ希望を捨てずに走っていました。
25km地点の陸橋を越えると完全な追い風区間に入ります。随分と楽に感じられましたが、思ったほど速度が上がるわけではありません。30km地点までは力を温存して走りました。この時点でサブスリーは現実的に無理だと判断しました。タイム的にも厳しく、脚の疲れも明確になってきたため、速度を上げられないとわかったからです。それでも脚はまだ動いていたので、このままのペースでできるだけ粘ろうと考えていました。
30kmを過ぎてからの5kmには多少の登り下りがあります。生成AIにレースプランを訊いた際、「30km過ぎの坂道が…」と繰り返し指摘されていたのを思い出しました。高低差のグラフを見て大した坂ではないと思っていましたが、実際にはこの時点になると無視できない影響があります。歩道に逸れて歩いているランナーもちらほら見かけました。登り坂で速度を維持しようとして脚が攣る瞬間も目撃しました。ボディブローのように、わずかな上り下りが体力を奪うことを理解しました。ゴールまでの残りタイムが計算できる距離になることで、無理をしてしまうのでしょう。私は初マラソンであることを踏まえ、完走を最優先とし、登りでは意識的に速度を落としました。
35kmを過ぎた頃には、サブスリーは完全に無理だと受け入れました。その後のプランは、1km4分30秒で走り続け、恙なくゴールに到達することでした。あと7kmだけ速度を上げずに走り続けることは十分可能だと思っていました。35kmまで走れたので、いわゆる30kmの壁は無いものと感じていました。最後のエナジージェルを飲み、これで最後まで脚は動くと想定していました。
ところが、そこから明らかに脚が重くなっていきました。心拍数が上がるわけではなく、単純に脚が動かなくなるのです。37km過ぎに勝田駅前のメインストリートに戻ると、予想通り向かい風でした。「まだ5kmもあるのか」という感覚です。時計を見る間隔が徐々に短くなり、先ほどまでは他のランナーを抜いていたのが、今度は抜かれる側になりました。私も走り続けてはいるものの、脚が残っているランナーとの差は明らかでした。
ランニング本で散々解説されていた通り、見事に失速してしまいました。失速してからは1kmが非常に長く感じられます。40km付近で一度歩こうかと思いました。走るのを止めれば楽になりますが、ゴールは遠のきます。そう考えるだけの理性は残っていました。速度が落ちても良いので走り続けることだけを自分に言い聞かせ、一歩ずつ進みました。メインストリートを走り切り左折すると、ようやくゴールできそうな気がしてきました。向かい風からも逃れられました。しかし速度を上げることはできず、ただ耐えてゴールに到達しました。
ゴール後に感じたのは「脚が痺れている」ということでした。全力の400m走の後のように脚全体が固まり、動かないのです。
計測ポイント
| 計測ポイント | ラップ | スプリット | 平均ペース |
| 5km | 0:22:23 | 0:22:23 | 0:04:29 |
| 10km | 0:21:35 | 0:43:58 | 0:04:19 |
| 15km | 0:21:24 | 1:05:22 | 0:04:17 |
| 20km | 0:22:10 | 1:27:32 | 0:04:26 |
| 中間 | 0:04:52 | 1:32:24 | |
| 25km | 0:16:48 | 1:49:12 | 0:04:20 |
| 30km | 0:21:30 | 2:10:42 | 0:04:18 |
| 35km | 0:22:22 | 2:33:04 | 0:04:28 |
| 40km | 0:23:34 | 2:56:38 | 0:04:43 |
| Finish | 0:10:46 | 3:07:24 | 0:04:54 |
振り返り
できたこと
一度も歩かずにゴールまで到達できました。初めて42kmを走るわけですから、そもそも走り切れるかどうかが不明でした。実際、歩こうと思った瞬間もありましたが、踏み止まって走り切ったことは大きな成果です。以前から言っていましたが、42kmという距離に挑む決意をし、そして走り切ったのであれば、その人は勇者だと思います。
また、最後の5kmで失速したものの、自分の中の最低限の目標タイムは守りました。失速したとはいえ、大きな影響が出るほどではありませんでした。
できなかったこと
前半のペースを抑えられなかったことが最大の反省点です。失速の原因は結局、前半の飛ばし過ぎにあります。ランニング本で繰り返し指摘されていた通りとなりました。中間点までを1kmあたり5〜10秒遅く走ることで失速を回避できた可能性があります。特に国道245号線の北上区間は、余裕があるように感じても、ひっそりと息を潜めてやり過ごすのが正解だったのでしょう。「そのときではなく2時間後に影響が現れる」ことを、実際に体験してみないと抑えが効かないものです。
マラソンという競技を考えると、30km走はあまり意味がないと今回の経験から感じます。いわゆる30kmの壁は30km以降に現れるため、30km走を10回やっても壁は経験できず、マラソンを失速せずに走り切る練習にはなりません。今回、予行で30kmを走り、敢えて42kmを本番で初めて走ることにしました。そのため、失速というハプニングも含めて、初のフルマラソンを楽しみました。ただ純粋に記録を狙うのであれば、予行で42kmを走る方が有効です。ハーフマラソンは一定速度で巡航し身体を速度に慣れさせ、かつ疲れを残さないという意味で適切な距離だと思います。
身体のダメージ
当日は両膝の深部に痛みを感じました。関節が錆び付いて動かないような感覚です。しかし、膝関節を跨ぐ筋肉には特に痛みがありませんでした。身体は深刻なエネルギー不足に陥っていました。レース後の食事を準備していなかったのですが、回復は急がなくて良いと思っていたのは誤りでした。実際には非常に重要です。身体が欲するものを食べた方が良いのですが、私の場合はフライドポテトが食べやすく、塩が振ってあることが必須で、身体が塩分を求めているようでした。
翌日には両膝の痛みは和らぎ、大腿四頭筋の軽い筋肉痛が残りました。ジョグであれば、問題なく動けるレベルでした。
今後のトレーニング
サブスリーを見据えると、現状では全く力が足りません。平均4分15秒で走らなければならないのに、今回のレースでは1区間(5km)もそれを達成していません。ベースとなる走力がそもそも不足しています。それはわかっていましたが、今シーズンでフルマラソンにエントリーしなければ、来シーズンに走れる状況かどうかわからないと思い、挑戦しました。
ベース走力を上げるということは、心拍数140bpm、つまり“にこにこペース”のまま1km4分15秒で走り続けられる状態を意味します。現状では、メタスピードを履いていても、心拍数が145から147bpmまで上がってしまいます。

