第34回かすみがうらマラソン(2024年)
記録
かすみがうらマラソン 5kmロード 18分33秒(グロス)、18分32秒(ネット) 26位/509人中
日時と天候
2024年4月20日(日) 10時30分スタート
気温 17.7℃ 天気 晴れ
基本は薄曇りでした。風も穏やかです。例年だともう少し暑いと感じられるので、今年はとても良い気候という評価でした。
移動
家から土浦駅までは車で35分くらいです。西口の民間の駐車場に車を止めて、そこから会場である運動公園まで歩きます。
土浦駅東口を出て、会場へ向かっている時間は、いつもフルマラソンのスタートの直前です。今回も、有森裕子さんの「フォーッ」という高音の叫びが、遠くから聞こえるのを認識しながら、会場に到着しました。
会場に着いて着替えをします。その時になって、忘れ物に気が付きました。腕時計です。まともなランナーであれば、普通忘れることはないでしょう。目標タイムがあるのであれば、必須アイテムです。
ただ、今回エントリーしていたのは5kmです。時計を見てペース調整をするものではありません。身体の疲れと呼吸の様子を見ながら、使い切るように調整をしていくだけです。
前回の将門マラソンでも、時計は持っていましたが、序盤に1回見ただけでした。また、過去に、うしくシティマラソンで5kmのベストタイムを出したときも腕時計を忘れたときでした。したがって、無いなら無いなりの運用をするだけだと思い、特に騒ぐこともなく、ウォームアップを始めることにしました。
ウォームアップ
私が陣取ったのは、川口競技場のメインスタンドの左側、つまり、ロードから競技場に入ったところです。その付近の道路を往復することでウォームアップをします。身体の感覚としてはいつも通りです。
レース
18分50秒という目標タイムで走るため、スタート時の位置は後ろにならないように、25分前には移動を開始しました。しかし、皆さん、会場アナウンスに従い、移動を開始していたため、多数のランナーがスタート箇所に集まっていました。幸い前から4,5人のところに陣取ることができました。
スタート時刻までは、M高史さんと川内優輝さんの話を聞きながら、おとなしく待ちました。たむじょーさんが5kmのレースに出場するということで、スタートの直前に登場されました。
スタート直後の混雑は、ほとんど影響がなかったと書きたいところですが、私のちょうど前にいた人は遅い方であったため、結局、2、3秒はロスすることになりました。やはり、マナーとして、自分の力にあったスタート位置を選ぶということは大切ですね。
そこから、徐々にスピードを上げて行きましたが、先頭集団はあっという間に遥かに先に行ってしまいました。もちろん、1キロ3分で走ることはできませんので、全く気にしませんでした。
400mくらいのところにある緩やかな下り坂でスピードを上げました。おそらく、そのときに1キロ3分30秒くらいのスピードだと思います。時計を持っていないので、スピードを上げないままに定常状態に入ってしまうと、ゴールしたときにそれに気づく可能性があります。そこで、自分としてはやや速すぎると感じるレベルまで持っていきました。
このレースを通して、フォームに関して注意しようと決めていたことがありました。それは重心を下げるということです。前日の練習の際に、スピードを上げたときに、重心が高いままになっており、そのため、滞空時間が長くなり、そのため、上下動が大きくなるという悪循環に入っていることに気が付きました。この課題に関しては既に解を持っていたにも関わらず、蔑ろにしていたのです。その後、重心を落とすことで、随分と楽に走れることを確認しました。そこで、本番ではこの点に気を付けようと改めて肝に銘じたのでした。重心を落とすという言葉の意味は、より具体的には、着地のときに膝の曲がりを大きくすることです。そこから、脚を後方に送り出していく過程で、膝を伸ばすことにより、ストロークを大きく取ることができます。ストロークが大きくなれば、滞空時間を短くなり、重心の上下動が抑えられます。
折り返し点までは、重心をできるだけ低く保ち、力を抜くことを意識しながら走りました。前半ですから、後半まで呼吸が持つか、脚が持つかがわかりません。飛ばし過ぎないように注意しながら、丁寧に走っていきました。
折り返し点を過ぎるとわずかに下り坂です。ここまでくれば、自分の身体の調子もわかってきます。例年ですと帰り道の途中で、暑さのために苦しくなってしまい、速度を落とすことになります。それを警戒していましたが、今年は速度を落とさずに走り続けることができました。
この5kmのコースでは最後の1キロに入るときに左折します。この点からは最後のパートという気持ちになります。そうして苦しみを押して走るという記憶があるのですが、今年は走りを崩さないことに集中しました。苦しくなると脚を伸ばして着地する傾向が出てきます。無意識にブレーキをかけてスピードを落としているのです。それをせず、重心を低く保ち、滑らかな着地を続けました。
競技場に入ってから、約150mを残りの力を使ってスパートしました。直前になってやっと時計を見たところ、18分30秒を過ぎたところでした。結局、記録は18分32秒であり、目標タイムを余裕を持ってクリアした訳です。無理をしなかったので、例年のかすみがうらマラソンよりも体感は楽でした。しかし、昨年(19分44秒)に比較して、1分12秒の大幅短縮となりました。
所感
将門マラソンにおいて、一定の自信を得たことで、その後の半年間で、重力ランニングの理論をより深く理解し、体現することができました。今回のレースは、気候にも恵まれ、体調も良く、それ以前の練習も十分に積めました。そのおかげで、大幅なタイム短縮を実現しました。
これで、重力ランニングの有効性に関して、自分の中では揺るぎないものになりました。
私の歴史を紐解くと、かすみがうらマラソンを走るのは、これで13回目でした。2009年に初めて走ったときが、19分46秒でした。2回目が18分30秒でした。このとき、32歳です。その後は、19分を切ったことはなく、40代に入ってからは20分を切るのが目標だったのです。コロナ禍後の2021年は必死に走って19分58秒で目標達成、2022年はそこから14秒短縮、で満足していました。それを加齢から来る衰えによるものだから仕方がないと思っていたのです。その当時の想像では、5キロを18分30秒で走ることは、強度が高く自分の身体では、もはや、耐えられないものでした。
ところが、昨年の10月に重力ランニングの理論を閃いてからというもの、1キロ4分を楽に走る感覚というものを思い出しました。もともと若い頃と体力はそれほど変わらないが、過去の自分はそうとは知らずに良い走り方をしていたのか、それとも、体力が衰えた後で新しい走り方に移行したのか、それさえもわかりません。
しかし、現実に、苦しさを減らしながら、大きくパフォーマンスを改善したのです。自分より何倍も速い人たちが自分の何倍もの苦しみに耐えているわけではない、と再確認しました。
今後もフォームに注意しながら、パフォーマンスの向上を目指しますが、フォームの部分だけではさすがにもう1分短縮は無理だと思っています。