ランニングエコノミー追求の先にあった壁──今シーズンで判明した距離耐性の不足
今シーズンの総括と「失速の原因」
今シーズンのフルマラソンは、渡良瀬遊水地ウィンターマラソンで締めくくることにしました。検証テーマであった「ゆっくり走れば失速しないのか」については、ゆっくり走っても失速するという結果になりました。失速の原因は、栄養でも速度でもなく、距離そのものにあるという結論に至りました。
この結論は、1年前の状況を振り返れば納得できます。
- 2025年4月 かすみがうらマラソンで10マイル(16km)を初めて走破
- 2025年7月 ふくらはぎを痛め、ベアフットシューズを断念。10kmに戻ったのは8月中旬
- 2025年10月 手賀沼エコマラソンで初ハーフ完走
- 2026年1月11日 初めて30kmを走破
- 2026年1月25日 勝田全国マラソンで初フル
- 2026年2月11日 柏の葉パークマラソンで2回目のフル
- 2026年2月23日 渡良瀬遊水地ウィンターマラソンで3回目のフル
この半年間の積み上げを見れば、距離耐性が不足するのは当然だったと言えます。
準備不足を承知で挑んだフルマラソン
勝田全国マラソンへの出場を決めたのは10月中旬でした。サブスリー達成は無理だとわかっていても、ここで出場しなければ来シーズンもフルを走らないだろうと考えたためです。つまり、この時点でサブスリーはほぼ不可能という見込みが立っていました。準備不足を理解したうえで挑んでいたのです。
10月末に初めてハーフを走り、この時点では「ハーフを走り切ること」が課題でした。何とかサブスリーペースで走り切ったものの、「この倍の距離を走る力はない」と感じました。その後、距離を伸ばすために行ったのは、にこにこペースでのペース走だけでした。時間がないとわかっていたため、身体能力を高める発想はなく、ランニングエコノミーの改善だけに集中しました。上下動を減らし、着地摩擦を抑えることに徹し、速度刺激は一切入れませんでした。
カーボンシューズ導入と初フル完走までの道のり
2026年初頭の時点では、フルを走り切れる感覚は全くありませんでした。しかし、1月25日の勝田全国マラソンに出場することは決まっていました。できることは何でもやろうと考え、カーボンプレート入り厚底シューズを購入しました。その効果は大きく、脚の疲労が格段に軽減され、1月10日の予行(松戸マラソン)では30kmまで失速せずに走り切れました。これでようやくフル完走の見込みが生まれました。
とはいえ、1月25日の時点では「42kmを走り切ること」自体が課題でした。そして案の定、初フルでは失速しました。比較対象がないため、原因をエネルギー補給と見立てて2回目に臨みましたが、またも失速。補給が原因ではないと判明しました。次に速度超過を疑い、3回目は完全にサブスリーを捨ててゆっくり走りましたが、それでも失速しました。
こうして振り返ると、3回のフルを終えた段階で「脚が距離に対応できていない」という結論は極めて妥当です。半年前からの積み上げを忘れていただけでした。
今シーズンの取り組みの妥当性
今シーズンの取り組み自体は間違っていなかったと考えています。速く走る前に無駄をなくすべきという考えに基づき、この半年は「軽く、楽に走ること」を追求してきました。その結果、目論見通りフルを走り切ることができました。しかも3回。タイムはサブスリーに届きませんでしたが、想定の範囲内でした。
来シーズンの課題:距離耐性と筋持久力の強化
この夏の課題は、距離への耐性をつけることです。マラソンにおける筋持久力を高める、と言い換えることもできます。
ただし、この表現は「筋肉をいじめて耐久性を上げる」という誤解を生みがちです。キツい練習を肯定すると、非効率な走りにつながり、今シーズンの努力を水泡に帰してしまいます。よって、あくまでにこにこペースにこだわり、水平方向の移動は効率的な動きのみを行います。
筋肉への負荷はランニング以外でかけます。縄跳び、階段昇降、補強運動など、重心の垂直移動を含む動きが適しています。垂直方向の動きは重力に逆らうため負荷が不可避であり、筋持久力向上に向いています。一方、水平方向の移動は等速直線運動を目指して力を削減できるため、この2つは峻別してトレーニングする必要があります。

